対談第三回 尾井 善雄氏
尾井氏対談2P目
「営業マンに1番必要な要素「誠意」」
山本:M社さんと、不動産屋で学ばれたことってなんかあります?
尾井:たくさんありますよ。
山本:例えば、例えばどんなんですか。
尾井:うーん。だから業界のことはもちろん、知らなかった部分もたくさん知ることになりましたけど。1番は、やっぱ人と人との関係性ですよね。
山本:例えば?
尾井:例えば、先ほど言ったように、不動産屋っていうのは、出し抜き合いなんですよね。だから、友好にこう、関係性が築けてるように、われわれ先輩同士を見てても、机の下で蹴り合ってるような状態ですし。M社の時はルートセールスですから。いわゆるデパートとか、そういうバッグ専門店とか。
山本:ルートセールスやったら、かみ合わないんじゃないんですか。
尾井:うん。だからその時は人と人との関係性の中で、顔っていうものが大事なんやなということを勉強しました。
山本:顔ってなんすか。
尾井:当時の部長っていう人が、注文を聞かないんですよ。
山本:え、どういうこと?
尾井:発注を聞かないんです。
山本:なんでなんですか。
尾井:わざわざ小売店とか、そこから。自分で納めるんです。注文を聞かずに。顔が利いたらそれができるんですよ。
山本:あ、信用されてってことですか。へー。
尾井:例えばわれわれ新人でしたら、もうそれこそ伝票持ってこれとこれ注文、というふうに言えるんですけど。その部長はいわゆる注文なんか聞かんと、行ったら、なんかちょっと……。
山本:入れときますね、200万分みたいな。
尾井:そう。商談っぽいことをして、なんか飯食いに行って、酒飲んで。ほんで、次の日に、「これとこれとこれ、荷物送っとけ」みたいな感じで。そういう営業やってましたから。営業っていうのは、こういうことだと。いわゆる、先ほど言ったつながりですよね。だから、人と人とのつながりっていうのは、いろんな業種によっていろんなつながり方があるんだなということを思いましたし。
山本:だって全然違いますもんね。
尾井:うん。例えば、僕がよく若い人に言ってるんですけど。今うちの娘婿にも言ってるんですけど。営業マンでね、「優秀な営業マンっていうのは、口がうまいのが優秀な営業マンじゃないよ」と。「営業マンの1番必要な要素は何かといったら、誠意や」と。
山本:なんでですか。
尾井:要するに、お客さんがお客さんを紹介してくれるような営業マンになれと。
山本:ああ、そうですね。ああ、紹介は最高ですよね。確かに。
尾井:だから自分が動かんでいいんですよ。その分、要するに、約束したことはきっちり守るとか。約束以前に、お客さんが欲求してるものをこちらからアプローチしてあげるとか。そういうことが、気配りとかができるような営業マンは、口がなんぼペラペラペラペラ薄っぺらいこと言ったって、信用されるということを、僕、営業の人によく言うんですけど。それはまさしく、原点はM社で、先ほど言った部長がそういう関係性を築いてたというところが勉強になりましたね。
山本:ああ、なるほどね。おっきいですね。確かにそやな。
「在庫処分と商品開発の経験」
尾井:今日お休みなんですか、元々。
山本:ああ、そうですそうです。めっちゃ、もう完全に休みですね。昔は僕らもね、夜討ち朝駆けやないけど、よー働いてたんですけどね。会社が大きくなると、やっぱり土日は休みっていうふうな感じになってきましたね。幹部は、結構土曜日出たりとかしてますけどね。昔はもう、非常に儲かってなかったから、もう働くしかなかったっすね。めちゃめちゃ働いてたっす。
尾井:そうなんですか。
山本:尾井さんはそれで、ニッセンに呼ばれて入った。当時、当然、今もそうやけど、カタログ?
尾井:カタログショッピングが、S社って会社がありまして。そこと大阪のSJ社とニッセンが三つの大きな会社やったんですけど。S社が1番に2000億いったんですけどね。で、まだ上場してなかったんですよ。
山本:ニッセンが。
尾井:はい。で、今でいうU社の先駆け、U社よりも早くSPAをやったっていうのがニッセンですので。多分、まあ、日本でうちが初めてじゃないですかね、ニッセンが。そういうタイミングだったんで、在庫もようけ残ったんですよ。通販の在庫ってご存じだと思うんですけど、当然その7号とかねえ、極端なこというと、5号とか、15号とか17号とかって人は少なくて。9号とか13号って人が多いんですよ。で、売れても残るのは、9号とか13号の人がたくさん売れてるから、そこが残るんですよ。
山本:分かります。
尾井:その、要するに大きい、小さいサイズが残るわけじゃないんで。だから比較的売りやすいんですよね。で、それを要するに、業者に売ったり、あとは催事売りしたり、っていうのを企画したり、そういうことを最初やってました。
山本:最初特販部に配属に、もう「特販部行け」って言われたんですか。
尾井:そうそう、元々はM社の時の経験があったんで、そういう服飾雑貨の企画とか、仕入れとかいうところを希望したんですけど、入社当時「ここ行け」と言われて「はい」で。話は違うけど、先輩の顔つぶすわけにはいかんから「はい、分かりました」言うて。行ったら結構楽しかったんですよ。在庫処分の。だって自分の好きなことできましたからね。
山本:やっぱりニーズ少なかったんですか。
尾井:少ないし、なんせ在庫の量が多いもんやから、もう少しでも、捌かなあかんって言って、それに要するに知恵を振り絞るといって、それをやらしてもらえるということが何よりも楽しかった。
山本:でも全然教えてもらわれへんから、嫌やっていう人もおれば、好きなことやらしてもらえればそれでいいって人もいる中で、尾井さんはそれ、素晴らしいですよね。
尾井:いや、素晴らしいかどうか分かりませんけど。まあ、1番自分の中でヒットしたのが、京都にパルスプラザっていうね、イベント会場があるんですよ。
山本:パルスプラザ? 京都に。
尾井:はい。新堀川っていうね、ちょっと京都駅の南の新しい大きいとこです。
山本:ああ、新堀川分かります。
尾井:で、会場を三つ借りるんですよ、大きな。大体200坪ぐらい。
山本:あ、三つあるんですか。
尾井:三つ借りるんです。五つぐらいあるんですけど。
山本:すごいでかい。
尾井:ええ。ほんで、そこに1000円、3000円、5000円という均一で売るんですよ。
山本:あ、第一パビリオンは1000円。
尾井:第二パビリオンは3000円。第三パビリオンは5000円。この当時、先輩がやってたのが、催事の準備するのに全部の値段を何パーセント割引ってつけるんですよ。
山本:すげー。賢い。
尾井:はい。こんなん均一で売ったら、事前作業いらんやないかと思って。で、実はその1000円、3000円、5000円と、要するに値札をつけんと。この会場に入ったら1000円。だから1000円掛ける何枚っていう形で売って、なんぼ売りました、1億ぐらい売りました。
山本:めっちゃ楽ですね、それ。へー。
尾井:で、そのメリットの最終的な部分というのは、5000円のものを1000円にするんですよ、売れ残ったら。落としていくんです。
山本:横に?
尾井:はい。いわゆる最終日に向けて。
山本:なるほどね。それめっちゃ面白いですね。そのやり方ってまだ残ってないんですか。
尾井:もうやってないです。もう今はネットでの処分しかやってないから。
山本:ああそうか(笑)、でも通販で、セールで5000円って結構高いですね。
尾井:当時はどっちかっていうとね、ワンピースとかドレス系のものを結構売ってたんです。ニッセンというのはね、実は水商売の人のお客さんが多かったんですよ。だから数万円するような、店舗で買えばもっとするようなものを売ってましたから。結果的には原価からすると、5000円と。まあ、安くても5000円、高くても5000円というような。
山本:ちょっとオケージョン系の? 結婚式とか、今で言うと。はー、なるほどね。
尾井:だから、アパレルだけじゃなくて、それこそさっき言ったハンドバッグであるとか、靴であるとか、服飾雑貨系に関しては全部そこに放り込んでましたからね。
山本:ああ、なるほど。今より単価高かったですか、やっぱり。
尾井:高かったです。当然、海外で作りだして、いわゆるそのデフレっていう現象の中で、どんどんどんどん値段が安くなって。通販っていったら安いもの売ってるみたいなイメージになりましたよね、一時期。
山本:はい、そうです。
尾井:だから値段のたたき合いと、要するに、その行動そのものを、いわゆる流通経路を、いかに変えるかということで、原価を抑えていかに安くするかっていうのが主流になってきましたから。まだ私がやってる時には、そこまでのレベルじゃなかったですし。
山本:でも1社だけでSPAできたってことは、めちゃめちゃ儲かったってことですよね。
尾井:そうですね。まあ、私がその担当やらしてもらってなかったんですけど。
山本:アハハ。尾井さんはナディック部ってところにいたそうですけど。
尾井:今でいう在庫処分です。
山本:ああ。なんでナディックって言うんですか。
尾井:えっとね、頭文字ですよ。Niがニッセンでしょ。Aがアパレル。Dがディスカウント、Diが。それでCがセンター。それでナディック。
山本:めっちゃかっこいいじゃないですか。じゃあナディックの尾井さんみたいな。
尾井:そうですね。まあ、先輩がいましたからね。
山本:へー、在庫処分はどれくらいやったんですか。
尾井:5年ぐらいやりました。
山本:結構やってますね。なんか通販さんの在庫って、縦に残ってるイメージなんです。縦に残ってて、売り場が作りにくいってイメージなんですけど、そんなことないんですか。
尾井:そんなことなかったですね。
山本:あ、当時は。今もそうですか。
尾井:今はね、結構ネットでの処分っていうのは、同時進行でやるでしょ。
山本:ああ、そうなんですね。
尾井:うん。もう売れへんと思ったら、すぐにディスカウントすると。値段下げると。いかに早期に処分するかというのがポイントなので。だから残った、さあ売りましょう、じゃなくて、売ってる最中、期中処分っていう、売ってる間に処分していくっていうやり方が主流になってますからね。
山本:残ってる間に、なるほど。
尾井:今期のものを予測を立てたら、この今秋モノをもう既にディスカウントすると。仕入れたものに対しての残る比率の予測を立てて、値段を引くということが今できますからね。で、当時はカタログですから、制作がやっぱりベースとして最低でもやっぱり3カ月。印刷物ですから。だから、今やってるものをやっぱり発行しようと思ったら3カ月かかりますから。今はネットでできますからね。
山本:確かに。じゃあもう、在庫処分するってなったら催事しかないですね。
尾井:そうですね。催事が最終的な1番大きな処分方法でしたね。
山本:やっぱり京都が多かったんですか。
尾井:あ、全国でやりましたよ。お客さん全国にいましたから。
山本:じゃあ百貨店とか借りたりとか。
尾井:百貨店じゃなくて、イベント会場ですね。
山本:じゃあ、普通にDM打って、来てくれー。
尾井:そうですね。お客さんに対してDM打って。お客さんがお客さんを呼んでくるんですよ。
山本:うんうんうんうん。ニッセンのセールあるよ、安いよと。
尾井:そう。当時、アパレルメーカーが社員販売ってやってたでしょ。社員セールス。僕も何回か行きましたけど。あれってすごいじゃないですか、お客さん。ちょうどああいうイメージですよね。
山本:ああ、なるほど。ここで何か学んだことってあります?
尾井:そうですね、在庫のところで学んだっていうことは、自分で考えたことが、自分でアクションを起こすっていうことが、この会社でできるんやってことで、ものすごい入って良かったと思いましたね。
山本:ああ、なるほどね。
尾井:もう決まり切った、君これやりなさい、あれやりなさいじゃなくて。そういうね、社風やったんですよ。当時の社長でしたけどね。いわゆる創業者ですけど。みんながこう、すごくカリスマ性をもって見てましたからね。その人がそういう考え方で。勉強させてもらいましたよね。
山本:例えば?
尾井:勤続、永年勤続表彰ってあるでしょ。
山本:ニッセンに?
尾井:いや、ニッセンじゃなく、よく一般に。
山本:ああ、ありますあります。
尾井:30年勤めたら海外旅行いけるプレゼントのあるやつとか。金のプレートをもらえたりとか。ニッセンもあったんですよ。で、それを突然廃止したんです。その会長がね。で、当時の専務とか、そういう経営の一線の人たちが考えて、過去にやったみたいなんですけど。それって考え方おかしいやろって言ったんですよ。「過去のことを評価してどうする、今何ができるかってことを評価せい」ゆうて。だから、いっぺんにその制度がなくなったんですよ。
山本:今の評価に対しては何かやってたんですか。
尾井:昔でいう年功序列みたいな考え方じゃなくて、今年入った人間であれ、中途採用であれ、女性であれ、関係なく今できる人を評価しましょうという会社の社風でしたから。だから若くても出世できたし。妬みも多かったですけど、逆にね。
山本:へー。妬みとかあるんですね。なるほど。で、ナディックの次は新商品開発担当なんですか。
尾井:在庫処分5年やったんですけど、その中で新商品の開発担当を一緒にやれって言われたんですよ。
山本:新商品の開発担当ってなんなんですか。
尾井:要するに、ニッセンの今までカタログで売ってない商品。
山本:ああ、なるほどね。じゃあ、酒やったら酒売れとか、そういうノリですよね。服売ってるけど。楽しいですね。
尾井:楽しいですよ。
山本:なんか、当てました?
尾井:当ててないです。
山本:当ててないんや(笑)。
尾井:実はSJ社がね、ラーメンを売ったんですよ。ご当地ラーメン。チョイスして、例えば喜多方とか、札幌とか……。
山本:今のチョイス系のはしりや。
尾井:いくつかまとめてカタログでやったんです。で、それを見た時に、これって面白いなって思ったんですよ。全くそのまま、まねるわけにもいかないんで。付加価値じゃないですか。どこどこのラーメンっていうのが。まあ、今でこそ全国のラーメンがどこでも食べれますけども。九州の、例えばどこどこのラーメンとか……。
山本:まあ、当時はね。
尾井:しかも店舗の名前なんか付いてたらね、有名店の。だから、そういう付加価値を付けた商品をニッセンの中ではなかなか扱ってなかったんで、取り扱ったんですけど。どこのやつやったかって言ったら、辻調理師学園の調理器具。
山本:うん、いいじゃないですか。
尾井:その辻調理師学園の監修の下の調理器具っていうのを「売らしてくれ」って言って。
山本:え、通販っぽいじゃないですか。
尾井:で、会議の席でこれをやりたいって言ったんですよ。会議の時に。ほんで、その当時、先ほど言った社長が「ちょっと来い、面白い、やれ」。鶴の一声で。「今の仕事あるんですけど」言ったら、「うんうんうんうん、一緒にやればええやないか」言われて。
山本:「やれ」って言われてやったんですか。当たりそうじゃないですか。
尾井:カタログビジネスは、基本的にはいきなりやらないんですよ。テストをやるんです。だから1にテスト、2にテスト。3、4がなくて5にテストっていうのが、当時の合言葉みたいなもんで。しかもニッセンは、いち早く欧米の方がカタログビジネス進んでましたから。
尾井:欧米からコンサル入れたんですよ。で、ダイレクトマーケティングという、いわゆるカテゴリーですけど。その中でいろいろ勉強させてもらった中で、まずテストっていうのをきっちりやれと。テストっていうのは何かといったら、小ボリュームでやってうまくいけば大きいボリュームでやれ。要はその、印刷ビジネスですから、極端なことを言うと。いきなり部数いっぱい刷ったところで、結局無駄になる可能性あるじゃないですか、売れなかったら。だから最初、赤字でいいと。テスト段階は。だけど、黒字になるようなロールアウトができたら問題ないかな、ということでやった時に、そんなに良くなかったんですよ。
山本:なんで? 高かったんですか。
尾井:原価が高いんですね。だからそこの折衝が、もう一つこう、やっぱり向こうには向こうのブランドがあるから。最低でも50以下の原価率やないと合わないというところを65とかね。一般的な、デパートに納めるような。プロパーの原価率でやってきましたから。だから採算、ブレークイーブンが非常にこうね、高いところになってましたから。
山本:なるほど。じゃあ、やらん方がマシやってなったってことですね。
尾井:そうそう。これ以上拡大せん方がマシやった。
山本:なるほどね。ふーん。
尾井:ただ、その発想は、結果的に付加価値を付けるというような発想は、いろんなところで生かされたようですけどね。と言うてるうちに僕が他の仕事を任されたんですよ。
山本:なるほど。通信教育?
「事業失敗、その時価値観を変えてくれた社長の言葉」
尾井:通信教育。当時、S社が最初にやり出したんですよ。で、結果的に参入業者が多かったんですけど、元々通販の商材の一つという位置付けでやり出したんですけど。
山本:服売ってる時に通信教育も売ろうぜっていうのは、めっちゃ面白いですね。それ、自然やったんですか。
尾井:うん。ですから、まあ、麻薬と女以外は通販で売れるっていう発想やったんですよ。
山本:アハハハハ。当時はね。
尾井:ええ。だから教育事業、教育っていうものも、いわゆる幼児なら販売できる、印刷物という位置付けでね。
山本:うんうん。
尾井:結局、それが辞める原因になったんですよ。最終的には。S社も駄目になったし。ニッセンも駄目になったと。
山本:ええー。なんで? 当時、最初は良かった?
尾井:最初は良かったんすよ。良かったんですけど、結果的には福武商店、今のベネッセですよね。
山本:うんうん。
尾井:一人勝ちしてますし、今、残ってる会社っていうのは、やっぱり教育っていうものが、教育事業なんですよね。
山本:うんうん。
尾井:われわれは、いわゆる出版業として、出版物として、教育を売るっていう発想ですから、ギャップがやっぱり大きかったんですね。
山本:どう違うんですか。
尾井:例えば、コンテンツの中身であるとか。プロモーションそのものは得意なんですよ。ニッセンとか、そういうとこはね。お客さんを集めるのは。
山本:うん。
尾井:だけど、結果的に中の商材の、いわゆるコンテンツとか、そういうものを見たときに、お母さんとかがどういうふうに判断されるかっていうところで、やっぱり負けてたんでしょうね。
山本:中身っすね。商品力?
尾井:商品、あれを商品っていうか。10万人ぐらいまでの会員はいったんですよ。
尾井:それで、お母さんが、子どもが喜ぶけども教育っていうコンテンツからするともう一つやなと。
山本:ええー。なるほど。
尾井:もうあの時はたまたま大阪にね、B社に来てたんですかね、営業先の社長から電話があって。
山本:うん。
尾井:あの、「辞める、事業辞める」って一言。
山本:10万人いるのに? 会員が。
尾井:はい。「お前、B社に勝てるか。このままやって」と言われて。
山本:うんうん。
尾井:やから、「勝てるかて言われたら、このままの調子じゃ勝てないです」って。「じゃあ、辞めよう」って言って。
山本:ええー。めっちゃ面白い。すごいカリスマですね、社長。
尾井:うん、で、最終的にやっぱり「辞める」の一言で辞めたんですけども。
山本:うん。
尾井:抵抗しますよね。
山本:ハハッ。めっちゃやってますもんね。
尾井:自分が責任者ですし、下もいろいろ自分なりに考えて、スタッフもものすごい増やしましたし。
山本:うんうん。
尾井:ちょっとど忘れしましたけど、数学者のね、すごい有名な先生も使ったんですよ。でも結果的に辞めるってなって、抵抗したんですよ。シミュレーション出してね、こうしたらもっとうまくいきますからって。
山本:そりゃそうですよね。