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第三回 尾井 善雄氏との対談

対談第三回3P目 尾井 善雄氏 

尾井氏対談3P目

「事業失敗、その時価値観を変えてくれた社長の言葉」

第3回対談


山本:ほう。B社に勝てるか、か。なるほどな。
尾井:で、私の経歴書にありますように、もうこれで自分のサラリーマン人生終わりやと思ったんですよ。投資が20億やったんですよ、累計。その事業に。
山本:うん。
尾井:で、その社長が一言、終わった最後に言われた言葉で、僕は、自分の仕事に対する価値観が変わったんです。何て言われたか。
山本:はい。
尾井:僕はもうサラリーマン人生終わりやと思ってましたから。「君に20億投資したと思ったら安いもんや」って言われたんですよ。
山本:うそー。めっちゃうれしい。
尾井:ええ。ものすっごくうれしくて。本来なら降格になるのに、クレジット関連の部長に昇格したんですよ。昇進したんですよ。
山本:えー。あ、ほんまや。クレジットサービス開発部部長になってる。ほんまや、上がってる。
尾井:まだ30いくつですよ、これ。結果は失敗してるけども、そのやってきたプロセスをやっぱり、この人はきっちり見ていただいてたんだなということと。
山本:うん。
尾井:私が辞めた時のニッセンの社長がずっと、一番長かったんですかね。その人が直属の上司やったんで、その人がうまく言ってくれたこともあると思うんですけどね。
山本:まあまあ、それでも。うん。
尾井:その人も責任取らなあかんと、20億の。
山本:当時、いくらぐらいの売り上げやったんですか。
尾井:当時はもう1000億近かったんじゃないですかね。
山本:どれぐらい残ってたんですか。経常利益。
尾井:経常利益はね、通販はもう知れてるんですよ。数十億とか、そんなレベルですわ。
山本:え、なのに20億損したってことですよね?
尾井:うん。
山本:ハハハッ。大騒ぎ、大騒ぎですね。
尾井:ええ、そんなもんですよ。
山本:ええー。
尾井:通販っていうのはね、ちょっと面白い事業で印刷業ですから、部数が増えれば増えるほど儲かるんですよ。カタログの部数がね。
山本:うんうんうん。
尾井:で、カタログっていうのは固定費がありますよね。撮影費とかモデル代とかね。
山本:はいはい。
尾井:その固定費を、部数が増えると……。
山本:薄まりますね。
尾井:薄まるでしょ。
山本:うんうん。
尾井:だから、増えるっていうことは、そのターゲットで買ってくれるお客さんにカタログを送れるっていうことですから、ブレークイーブンを超えると、ぐーっと利益率が上がるんですよ。
山本:ふうん。
尾井:ブレークイーブン超えるまでは低空飛行ですけど。超えたらぐっと上がるんですよ。
山本:へえ。
尾井:そういうビジネスモデルですから。
山本:え、でも、1000億だったら当然、超えてるんじゃ。
尾井:いや、1000億って、経費とのバランスの問題ですから。
山本:ああ、単に。そうか、なるほど。人が多ければ多いだけ、いっぱい刷らんと駄目ってことですね。じゃ、当時は超えていた?
尾井:超えて、超えてましたよ。ずうっと、利益出てましたし。で、当然のごとく、その集中と選択っていうのは言われてましたから、がーっと広げてた状態ですから、もっとやっぱり人材をね、集中してもっと、可能性のあるところに送り込めというような方針があったっていうのは、後から聞いてましたけど。
山本:ああ。なるほど。じゃ、尾井さん、優秀。
尾井:いや、優秀じゃない。僕らは泣きましたけど。もう、ここまでやったのに、って。悔しくて。
山本:へえ。10万人でもペイしなかったんですか。
尾井:しないです。
山本:ええー。
尾井:2歳から最終的には7歳ぐらい、2、3歳コース、4、5歳コース、6、7歳コースっていうのをやったんですよ。3コース。
山本:ほうほうほう。
尾井:だからまあ、単純計算すると3万強ぐらいずつの会員数なんですけど、3万部の部数っていうのは、印刷物からしたら知れてるんですよ。
山本:あ、そうなんや。だって、3万人かける月2000円とか、そんなんですよね。
尾井:2000円では買ってくれないです。
山本:500円とか?
尾井:いや、僕が最初やったのは990円でした。
山本:990円? へえ。原価は印刷物となんかちょっとおもちゃみたいなやつですか。
尾井:というよりも、それもコンテンツじゃないですか。
山本:はい。
尾井:まあ、ちょっとさっき言った有名な数学者の人とか、幼児教育に有名な人とか、リトミックっていうなんか音楽教育の先生を呼んだり。
山本:リトミック、なんか聞いたことある。
尾井:そういうところにちょっとフィーを払うと、もうすごい固定費かかるんですよ。
山本:はあ。
尾井:だから、もう3万部っていうのは、もう本当に赤字のラインやったんですよ。1コースね。
山本:なるほど。
尾井:だからまあ、結果的に言えばこれが100万部になるとか、200万部になるっていうことが見込めるかっていう話やったんですよ。
山本:なるほど。それはちょっと難しいってことですね。へえ。
尾井:言うてるうちに、S社も辞めましたからね。
山本:なるほど。同じ考えで。
尾井:同じように。結果的にはベネッセの一人勝ちで、今はやっぱり、残ってるとこっていうのは新学社とかポピーとかありましたよね。
山本:うんうん。
尾井:残ってるとこはやっぱりね、もともといわゆる教育事業っていう考え方ですから。
山本:へえ、なるほどね。そうか。いうたら、ガチな人らに負けちゃったってことですよね。
尾井:そうです。やっぱり餅は餅屋やと。
山本:餅は餅屋やということですね。ちょっと、手前みそなんですけど、僕、在庫処分の営業行くじゃないですか。最初、在庫処分の会社立ち上げて、不思議やったのは、僕らより服を売るのがよりプロなメーカーが、なんで僕らに在庫処分頼むんやろうなってね、むっちゃ不思議やったんですよね。
尾井:うん。
山本:ずっと聞いてたら、社内でやっぱり1万円のやつどんどんマークダウンして7000円、5000円、3000円で売っていって、最後、催事で売った後、さらにそれを細かい値段でいろんな所に売る方法とか、もう社内でやってられへんしノウハウもないからやってくれって話を言われて、あ、これはこれで自分のやってきたことは当たり前なんだけど、餅は餅屋になったんだなっていうのをすごく感じた瞬間があって。
尾井:うん。
山本:やっぱりもう、その瞬間、いろんなメーカーに対して在庫処分のところを、横にバッて抜けるっていうような職種になれるんだなって思って、ちょっと頑張ろうって思ったことありましたね。
尾井:うんうん。
山本:ノウハウもそうですけど、特化しないとやっぱり、さっきの社長さんの言い方でいうと、勝てない。僕、その言い方、めっちゃ好きですね。
尾井:アウトレットによく行くんですよ。
山本:うんうんうん。
尾井:すごい安いじゃないですか。
山本:安い。うん。
尾井:あそこを知らない人からしたら、びっくりするぐらいの値段が付いてるじゃないですか。
山本:あの、オフ率がね。
尾井:そうです。僕、この間、今週、行ったんかな。
山本:今週。めっちゃ行きまくってるやん。ハハハ。
尾井:今週、行ってリーバイスのジーンズを3本買ったんですけど。
山本:うん。
尾井:3本買ったら1本ただやって。
山本:付いてくんの? ハハハ。
尾井:1本なんぼっていうたら、2000円なんですよ。1万2000円のが。
山本:へえ。
尾井:しかもそれが古いような形じゃないんですよ。うん。比較的ね、新しいような形がこれで買えましたから。これ、知らん人からすると、なんでこんな値段で売るんやって思うんですよ。
山本:うんうん。
尾井:知れてますやん、まだ全国にあるの。
山本:アウトレットの数。
尾井:アウトレットの数ね。だけど、知ってるもんからすると、もうそれがベースなんですよ。
山本:ああ。そうすね。
尾井:誰があんなリーバイスの、1万円も超えるようなジーンズをプロパーで買うかって思うんですよ。ええ。
山本:なるほどね。
尾井:だからそのゾーンで認知されたものに関しては、それを欲してる人に供給するっていうビジネスはありやなって思いますよ。
山本:ちょっと待って。話戻るんですけど、30代で20億も損する体験ってめっちゃいいですね。
尾井:フフ。
山本:僕、自分の金でやってるから、そんな(笑)。そんなん無理やったわ。会社大きくなっていってるんですけど、でっかい金ぶち込むってのやっぱり不得意で、やっぱりびびっちゃう。フフフ。いや、めっちゃうらやましいな。で、クレジットサービスの部長に。
尾井:それはですね、ハウスカードやったんですよ。ニッセンが。
山本:ああ。
尾井:だから、ハウスカードの立ち上げに関わったんです。
山本:へえ。鉄板じゃないですか。
尾井:うん。だから、一番立ち上げた時に人材がいなかった。必要だったからこっちをやりなさいっていう感じ。
山本:なるほど。
尾井:開発部っていうのは顧客開発です。その後に、与信とかカスタマーサービスとか、その一連のオペレーションのところも一緒にやったんですけども。
山本:この部長になった時は何歳やったんですか。
尾井:その時は34歳。
山本:わっか。一番若かったんじゃないですか。
尾井:ああ、若かったですよ。はい。
山本:へえ。34歳で部長って、明らかに若いですよね。モテモテじゃないですか(笑)。ちょっとじゃあ、ここで仕事以外のこと、聞いていいですか。
尾井:仕事以外? ハハハ。

「人間関係で人は変わる」

第3回対談
山本:結構、仕事以外のこともね、重要なんですよね。えっと、友人の付き合いですね。25歳ぐらい超えると、友人って増えなくなってくるじゃないですか。
尾井:うん。
山本:それでも友人になった人はどういう人だったかとか、その25歳以降とか30以降で、友人とどういう所で遊びに行ったとか、どういう友人が残ったとか、そんなんあります?  友人の定義でもいいです。
尾井:まあ、まずは友人っていうのは、いまだに学生時代から付き合ってる友人は、数人いるんです。
山本:大学生ですよね?
尾井:はい、います。で、その付き合ってる一番の要因になってるのは、うちの家内がですね。鳥取県の米子なんですよ。
山本:ああ。
尾井:出身が。
山本:僕、鳥取大学です。うん。
尾井:あ、そうですか。田舎帰りますよね。
山本:うん。
尾井:で、大山の近くに蒜山ってあるんですよ。蒜山高原。そこの出身なんですよ。その同級生が。
山本:はい。
尾井:だから、米子へ行くと、必ずそこへ寄るんですよ。
山本:ほー、なるほど。
尾井:だから、子どもが小さい時はそれぞれ子ども持ってるから、一緒に遊ばすとか。
山本:うんうん。
尾井:で、いまだに行ったら一緒にゴルフするとか。
山本:うんうん。
尾井:ていうことで、もうかれこれ38年? 付き合ってるっていう。
山本:ふうん。すごい。それは、その人だけですか。何人か。
尾井:うん。そこにね、何人かいるんですよ。5、6人いますね。
山本:あの、京都の大学の友人ですか。
尾井:いや、それは京都に大学多いじゃないですか。
山本:あ、悪友たちですね。
尾井:うん。その村の連中が京都の大学行くんです。大学違えど。
山本:ええー。
尾井:だけど、村が一緒、村というか故郷が一緒やから、一緒に行ったら仲間になっちゃったんですよ。
山本:なるほどね。
尾井:友達同士が。だから一緒にゴルフするとか。この間、1人、蒜山高原ってすごい酪農が有名なんですけど、酪農協会の協会長やりよりましたからね。
山本:ええー。
尾井:で、いろいろちょっと、アドバイスくれとか言われてるんで、今、3、4カ月に1回ね、家内の母親が認知症持ってることもあって、嫁さんと一緒に行くんです。その時に寄って、多少なり仕事の話したりしてますけど。
山本:へえ。大山牛乳、おいしいですからね。
尾井:あ、ご存じですか。
山本:俺、だって鳥取県、鳥取大学行ってる時、大山牛乳飲んでましたよ(笑)。
尾井:鳥取大学って、あっちでしょ。
山本:そう、米子じゃないですね。
尾井:うん。米子の方じゃないでしょ。
山本:米子の方じゃないです。より田舎ですね。
尾井:空港の方でしょ。
山本:そう、めっちゃ田舎ですよ、ほんまに。
尾井:今、僕は行く時、必ずあそこ寄るんですけど。ぴちぴちとれとれ市場みたいなとこ行くんですけど。
山本:ああ。とれとれ市場。駅前でしょ?
尾井:砂場コーヒーとか。
山本:分かる。フフフ。
尾井:寄るんですよ。
山本:今、昔よりまだ田舎になってそうな感じしますけどね。
尾井:帰りがね、米子からずうっと山陰道、まだ100パーセントつながってないですけど、それを走って鳥取の西インターの方から乗って帰ってくるんで、あの辺りで買い物して、ちょっと産直物買ったりしてから帰るんですけど。
山本:へえ。楽しい、楽しい、楽しい。鳥取すごいな。僕、40歳なんですけど、40代、50代で友達と遊ぶって、飲みに行くぐらいですか、やっぱり。
尾井:そうですね。飲みに行くのと、ゴルフですね。
山本:ゴルフ。
尾井:ええ。
山本:ゴルフか。僕、ゴルフやらないんですよね。
尾井:ああ、ゴルフはね。何ていうんですか、もう、ものすごくおっさんのコミュニケーションツールですよ、あれは。
山本:それね、みんな言うんや。
尾井:ええ。
山本:やっぱりやった方がいいっすか。
尾井:いや、僕はやられた方がいいと思いますよ。
山本:ああ、それね。
尾井:で、友達同士とか、仲間同士行くんじゃなくて、一人で行くこともあるんですよ。
山本:はい。
尾井:クラブに。そうすると、一人で来てる人たちばっかりで、コミュニティができるんです、また。
山本:へえ。
尾井:うん。ゴルフを通じて。
山本:なるほど。
尾井:だから、ゴルフ仲間っていうのが、ま、結果的には、飲み仲間にまで発展したりしますし。友達作りには一番役立ちますし。
山本:なるほど。
尾井:で、60超えたでしょ? 60超えてリタイアした人が、平日暇なんですよ。
山本:暇ですね。
尾井:ええ。で、さっき言うたように、3日も4日も行くっていう気持ちであった人たちが顔合わすでしょ? もう暇やから、世間と断絶されてるような状態の人もいますからね。
山本:アハハハ。
尾井:会社辞めて。奥さんとは喋らへん、子どもは大きいからもう出て行った。だからもう、喋る相手っていうか、なかなかいないから。
山本:うん。まあ、ゴルフ場行くか。
尾井:まあ、ゴルフしもって喋ったりしますし。お酒もちょっと入ったりするでしょ。
山本:あ、ゴルフ場って飲めるんですか。
尾井:飲めるんです。車運転するから駄目ですけどね。結論的には。
山本:なるほどね。
尾井:乗っけてってもらったりなんか、飲めますし。
山本:なるほどね。へえー。面白。ふうん。
尾井:だから、ゴルフはおすすめしますね。
山本:ちょっと下手くそで、時間を使うからあれなんですけど、あと僕、朝起きれないんですよね、朝。
尾井:ああ、僕ももうあれ面白いもんで、はまると目が覚めるんですよ、朝。
山本:あ、そうですか。アハハハ。
尾井:だけど、ある程度のレベルになってくると、朝寝過ごしたりするんです。
山本:ああ、なるほどね。
尾井:もう、気持ちがそこまで行ってない。
山本:アハハハ。
尾井:ゴルフっていうことじゃなくて、なんか、コミュニケーションの場で行ってるようなもんですね。
山本:あ、そうですか。じゃ、遅れていいですね。
尾井:うん。だから、明後日も行くんですけどね、また。
山本:はあ。大津からだったら、いいゴルフ場いっぱいありそうですね。
尾井:そうなんですよ。もうね、30~40分で、行けますから。
山本:へえ。車、何乗ってるんですか。尾井さん。
尾井:車は、ベンツですけど。
山本:ほう、なるほど。やっぱりでかい車の方がいいって感じですか。
尾井:ていうか、えー、でかいっていうか、僕、でかくないほうがいいんですよ。前はでかいほうが良かったんですけど。まあ正直、ちょっと、だんだん機能も落ちてきてますし、まずは安全重視。
山本:ベンツ、めっちゃ頑丈っすよね。
尾井:だから、安全はやっぱりメルセデスじゃないですか、世界で。
山本:なるほど。あ、そうなんですか。決まってるんですか。
尾井:安全装置の、ほとんどの、最初に作ったのがベンツなんですよね。
山本:あ、そうなんですか。へえ。僕もそれ聞いて、会社の車はベンツにしよるんですけど、確かに頑丈やなって気が。ガソリンめっちゃ食うけど。
尾井:ヘヘヘ。ディーゼルにしてますから。
山本:ふんふんふんふん。
尾井:だから、ガソリンもそんなに食わないし。
山本:なるほどね。ふうん。仕事から友達になった人って、やっぱりいます? いますよね。
尾井:いっぱいいますよ。
山本:いますよね。友達の見つけ方とか、選び方とかってあります?
尾井:友達は選ぶもんじゃないんじゃないですか。それは学生時代の話でしょ。
山本:そらそうやな。すみません。確かに。
尾井:うちの息子が、まあこれ余談になりますけど。
山本:はい。
尾井:うちの息子が中学校1年まで、前、住んでたとこやったんですけど、中学校が荒れるって分かります?
山本:うんうん。
尾井:荒れてるっていう中学校の学校の区域やったんですよ。で、今、住んでる前の場所に引っ越した所、そこの学区はすごくいいんですよ。だから友達、変わりますよね。そしたら、がぜん変わりましてね。
山本:本人も?
尾井:本人も。
山本:ええー。
尾井:ほんでまあ、結果的には受からなかったですけど、膳所高から京大を受けましたからね。
山本:ふうん。
尾井:まあ、京大すべって同志社行きましたけど。だから、あのままあそこにいたらもう……。
山本:あかんかった。
尾井:あかんかったでしょうね。こらもうみんなが認めることですよ。
山本:あ、そうですか。友達が。
尾井:友達によって変わる。それはね、やっぱり学生時代やと思うんですよ。
山本:確かにそうですね。僕はゲームセンターでゲームをかなりやってたんですけど、やっぱりそこに、ゲームセンターに年上の人がたくさんいて、その人たちの考え方が今の、その基礎になった部分というのが結構、大きいですね。いろんな人がいたし。
尾井:友人というよりも、ご経験されてると思いますけども、例えば自分の役職がこう、上がっていくと。
山本:はい。
尾井:例えば、取引先行っても出てきていただく相手が変わってくる。
山本:ああ、全然、変わってくる。
尾井:ねえ。ですから、ペーペーの時は取りあえずペーペーです。それが要するに、自分が役員クラスになったら、それこそ社長が来て会ってくれたり。ということは、そのレベルに応じた人の話が聞けるわけですよ。
山本:うんうん。はい。
尾井:ね。だからそういう意味で、自分のその役職が上がることによって、人の話の聞く分野とか、内容が大きく変わってきますから。それは、すごい自分にとってプラスになりますよね。
山本:うん、確かに。僕、在庫処分の会社なんで、基本的に赤字を切って売ってもらうじゃないですか。
尾井:ええ。
山本:だから申し訳ないから、大体、最初は行く。特に東京やったら僕行くんですね。
尾井:うん。
山本:大阪やったら、営業マンが結構、行くんですけど。で、行ったら、「あ、社長来るんですね」ってよくいわれるんですけど、向こうもやっぱりちょっと上の人が出てきたりするんで、なんかやっぱりすごい変わるんだなってのは、会社が大きくなってくると感じるっていう感じですね。だからまあ何ていうかな、これで会社が調子悪くなったりしたら、多分またペーペーの人が出てくるかな。ハハハ。言いにくいけどな。と思うと、負けたくないなと思いますね。
尾井:うんうん。

「余暇はカジノで」

第3回対談


山本:なんかこう、嫁さんに対して継続してやってることってなんかあるんですか。例えば、誕生日には何々するとか。
尾井:ああ、あんまりイベントごとに何かしたというようなことはないですね。というより、旅行はよく連れて行きましたよ。この役員やってからね。
山本:へえ。1泊?
尾井:じゃなくて、海外とか。自分が行ってよかったとこにはみんな連れて行きましたよ。
山本:例えば?
尾井:ヨーロッパとかね、アメリカとかね、遠いとこは行けないんですけど、休みの関係で。近場であれば。韓国は毎年行くんですよ。で、タイとか。
山本:韓国行って何するんですか。
尾井:カジノ。
山本:あ、なるほど。へえ。済州?
尾井:大体、ソウルか釜山か。
山本:うんうん。
尾井:行って観光もそこそこやりますけど、僕の目的はカジノで、お金もうけるのが好きじゃなくて、あの雰囲気が好きなんですよ。
山本:へえ。なるほどね。
尾井:お酒飲みもって。
山本:ダラダラ。
尾井:ないじゃないですか、日本に。
山本:ない。ない、ないです。ダラダラと。
尾井:だから、そういう雰囲気を味わいに行くのが好きで。で、韓国料理もそんな好きじゃないんですけど、
山本:うんうんうん。
尾井:はい。で、今年も8月に琵琶湖の花火大会あったんすけど、マンション来ましたしね。
山本:へえ。
尾井:ものすごい、花火がよく見えるんですよ。だから、いまだに連絡くれるんですよ。
山本:それもう友達に近いですね。
尾井:そうです。まあ、友達ですよね。

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